月例会

2021年

2021年6月号掲載

6月例会

黒澤 玲央(平17商)

前回例会(2020年11月例会)からしばらく時間が空き、6月11 日(金)に俱楽部ルームとオンラインで約20名の各参加者とをZOOMで繋ぎ、6月例会は初めてのリモート開催となりました。今回は、是枝幹事と同期の豊岡エコファーマーズ所属、塾員の根岸謙次さん(平成6年・環境情報学部卒)を講師にお招きし、「コウノトリと下町ロケット」というテーマでお話をして頂きました。

根岸さんのご経歴は、大学卒業後に百貨店、化学メーカーにて勤務。その後はご家族のご事情もあり、地元豊岡に戻り経験もない農業をスタートしたとのこと。そこから約20年、コウノトリでさえも住める環境作り=農薬を使わない農業を営んでおられます。  

兵庫県の県鳥でもあるコウノトリ。動物食(どじょう・ふな・バッタ・蛇)で、全長はおおよそ110㎝ほど。一時は農薬が普及したことで餌となる虫・生き物も田んぼから減り、それに伴いコウノトリの数も激減しました。写真で見せて頂きましたが、長く赤い脚がとても綺麗ですね。コウノトリは成鳥すると声帯が退化して、鳴かずカタカタと音を出す。これがハタを織る音と似ていることから鶴の恩返しのモデルはコウノトリ説も、とのお話でした。街に住んでいるとあまり触れることのない農業と生物界の食物連鎖の関係性。根岸さんのお話から、例えば湛水によりミミズが増えることで雑草が発芽しない(結果、除草剤の使用を減らす)、カエルを育むことで害虫を食べてくれる(結果、殺虫剤の使用を減らす)等、こういったことから保たれる生物の多様性、自然との付き合い方・共存、さらには農業に与える影響を改めて知る機会となりました。

一方で、農業も時代を反映するように新技術が導入されており、GPS情報を利用した農作業機械の自動走行やドローンを使った肥料散布、スマホを使った作業管理、結果的に重労働が減り作業効率もアップ。まさに下町ロケット的な各種マシンの開発は、長きに渡って農業に従事されている方も感心するような役割を担っているとのこと。2025~2030年には農業従事者の大量リタイアが予想されているとのことで、何か他人事ではないような使命感を感じる機会ともなりました。最後には、この「コウノトリ育む農法」で作られたお米の購入手段も根岸さんよりご案内を頂きました。豊岡では給食でも導入されているそうです。

さて、まだまだコロナウイルスの感染拡大は予断を許さない中、今回初めての試みのZOOM例会となりました。各人の時間的・地理的なご都合、制約がある中、参加が比較的容易で、参加者それぞれの顔と名前も一致しやすく、開催内容によっては今後も大変良い参加ツールとなるのではと感じることができました。

 

2021年1月号掲載

年頭所感

神戸慶應倶楽部会長 木村 健(昭57法)

2020年の新春を迎え、謹んでお慶び申し上げます。

昨年発生したコロナ禍は終息することなく、この災禍の継続する中で新年を迎えました。
コロナ感染症との戦いは、ウィルス相手との戦いであり、停戦や講和もありませんから、しばらくはコロナウィルスと共存しながら終結を待たねばなりません。
この度のコロナ災禍で、多様な業界が甚大な経済損失を受けました。今年も更なる被害拡大を憂慮しつつも、私たちは、社会人として、企業人として、昨年来よりコロナ渦中において学習し積み上げた知識を生かし、福沢諭吉先生の教えである「実学」精神のもと前進せねばなりません。時代は絶えず先を行きます、そして時代が人や企業を創ります。世界がアフターコロナ禍を見据え、政治・経済・社会のあらゆる面で、加速度的に大変革している現在、ピンチは大きなチャンスでもあります。素直かつ冷静に自分や企業の立ち位置を見極め、新たなチャレンジを進めたいものです。

私は神戸慶応倶楽部が、福沢思想のキーワードの一つである「人間交際」の場、すなわち、塾員が自由で活気あふれる交流のできる場としてさらに発展すること、そして、現在の環境下においては、なおさら塾員の交流機会の場となるよう、可能な限り例会開催を模索してまいりましたが、残念ながら、昨年は余儀なく開催中止とした例会もありました。今年も昨年に引き続きこのような環境下のもと、予定通りの例会開催が危惧されますが、その都度、環境状況を見極めつつ判断したいと考えております。
私たち神戸慶応倶楽部は価値ある塾員というご縁で繋がった同志の集まりであり、さまざまな業種のプロの集まりです。会員同士相談し合い、知恵を出し合い、助け合いましょう。そして私たちに与えられた試練に打ち勝ち、アフターコロナ災禍の明るい未来に邁進して行きましょう。

皆様の今年一年のご健勝を心より祈念申し上げます。