2010年 会員の輪

2009年へ
2008年へ
2007年へ
2006年へ
2005年へ
2004年へ
2003年へ
2002年へ



≪合気道と日常性≫

堀 雅博(昭54経)

謹んで新年のお慶びを申し上げます。

合気道の稽古を始めて、はや5年半になります。初段は許されたものの、不要な力が入ったり身体の軸がぶれたりと、課題は山積みであります。まだまだ稽古が足りません。
合気道には、試合がありません。相手を倒すこと、相手に勝つことが目的ではなく、自分の技を磨き、心身を鍛錬することを目的としているためです。 勝負にこだわる武道では、勝てなくなって来たら続けるのがしんどくなるかもしれません。 それゆえに、合気道は、男女を問わず年齢を問わずに、稽古を続けることができます。私が5年半も続けて来られたのも、そのお陰かもしれません。

稽古では、二人で組んで、技をかける「取り」と技を受ける「受け」とを交互に繰り返します。自分よりも高段位の人と組むこともあれば、初心者の人と組むこともあり、また、頑丈な大学生と組むこともあれば、まだまだ華奢な中学生と組むこともあります。相手の力や動きに応じた稽古をしないと、怪我をする、怪我をさせる危険があります。相手に応じて動く、とは、相手の言いなりになって動くことではなく、相手に自分の気持ちを合わせて相手に連れて動いていくことです。そのために、相手の「動き」、相手の「気」を「感じる」稽古をしろ、と師範は良く仰っています。今その一瞬に集中しないと、なかなか相手を感じることができないなと感じています。禅にいう「三昧」ということと通じているのかな、などと思います。

こうして続けている合気道は、日常の中で活かせるものだ、と最近感じ始めました。私は、一昨年10月から、リクルートマネジメントソリューションズという会社が行う企業向けの研修のトレーナーをしています。マネジメントやリーダーシップをテーマに考える研修が中心です。研修を受講する人たちとのやり取りを通して、彼らが今なにを考え、どんな気持ちでいるのか、どんな思いで発言をしたのかを感じ、引き出して、気づきを起こしていく、そんな仕事です。 まさに合気道で相手と組むときと同じように、相手の「気」を感じながら進行して行く、そこに共通点を見出しています。研修の場では、進行・運営も気になり、ついつい時間を気にしてしまうのですが、受講者と向き合っている間は受講者に気を集中させ、受講者を感じるトレーナーでありたいと思います。

合気道に限らず、武道では臍下丹田に気を集中させる、ということがよく言われると思いますが、このことは、声を出すときにも役立ちます。研修では話す声が受講する人にきちんと伝わらないと困りますが、呼吸を臍下丹田に落として身体で響かせないと、受講する人に届く、力のある声になりません。臍下丹田を意識する、ということでも、合気道の稽古は私の日常に活きているといえます。

相手を感じること、今に集中しきること、呼吸をお腹に落として「気」を臍下丹田に集中させること、どれをとっても未熟ですが、日常で活きる武道として、これからも稽古を続けていきたいと思っています。もし、合気道に少し興味が湧いた方がいらっしゃいましたら、ぜひご一報を!見学や体験していただく機会を作りたいと思います。

≪新年を迎えるにあたって≫

齋藤 洋邦(平12商)

新年明けましておめでとうございます。

神戸を本拠地として、早2年が過ぎました。私は関東出身ですが、神戸は前職時代に4年間過ごした場所で、神戸に来ることはどちらかというと、戻るという感覚でした。しかしながら、まったく異なる立場で再開することとなった神戸生活。自分の未熟さを実感する日々を送っております。

神戸慶應倶楽部に参加させていただいたことは、私にとって大きな前進となりました。前職時代から会の存在は知ってはいたのですが、自分は所詮転勤族と思い、会に参加させていただいても中途半端になると勝手に考え、加入を断念しておりました。私がまだ大学生だったころ、自宅から2時間近くかけて通っていたということもあり、キャンパスは私にとって、通過点のひとつとしか認識できておりませんでした。慶早戦を見に行ったことは一度もなく、慶應が試合に勝ち進むことは、講義が休講になる以外の意味は何もありませんでした。若き血も、恥ずかしながら歌えるようになったのはここ最近のことです。

そんな私の浅はかな考えが誤りだと気づくのにそう時間はかかりませんでした。緊張しながら参加させていただいた最初の例会。私よりも大先輩の方々皆さんに暖かく迎えていただき、堅苦しい雰囲気も一切なく、例会だけで終わらない深いお付き合い。同じ大学の出身であるというだけで、気さくに声をかけていただける。なんと素晴らしい大学に通っていたのだろうと、日を追う毎に感じております。今こうしてBRBの編集のお手伝いをさせていただいておりますが、私が生まれた頃や、それ以前に大学をご卒業された大先輩の貴重なご経験や、今も衰えぬ意欲に自分ももっと頑張らねばと触発されております。先輩の皆様が築かれた神戸慶應倶楽部の自由闊達な雰囲気。そして皆さんに教えていただいた、どんな後輩にも注いでいただける深い愛情。倶楽部のそして、後に続く後輩のために皆さんが一生懸命会を盛り上げようとされる熱意。勿論これだけではありませんが、その思い一つ一つが私の中で芽生えております。

今年、神戸慶應倶楽部は87周年を迎えます。倶楽部が100歳になる頃、私はやっと47歳。倶楽部の半生にも達しませんが、この神戸慶應倶楽部が世界中で一番活気があり、温かみのある慶應倶楽部として続いていけるよう、その力の一部にでもなれればと願うばかりです。

神戸慶應倶楽部の皆様にとって、今年が輝かしい一年となりますように。