兵庫県企画県民部災害対策局長 松久 士朗(昭62政)
神戸慶應倶楽部会員の皆様、こんにちは。昭和62年法学部政治学科卒業の松久士朗です。私は、本年4月から兵庫県の災害対策局長を務めており、県の新型コロナウイルス感染症対策本部で陣頭指揮を執りながら日々頑張っております。県内の感染状況については、11月に入ってから病院や社会福祉施設等でのクラスター発生などにより新規感染者数が大幅に増加しておりますし、これから冬の季節性インフルエンザとの同時流行も懸念されます。
このため、神戸慶應倶楽部会員の皆様に、県内の感染状況や県のコロナ対策、今後の留意点などの最新情報を知って頂き、家庭や職場、飲食店など様々な場面で、引き続き適切な感染防止対策を図って頂きながら、コロナに負けない力強い社会経済活動を展開して兵庫の元気回復につなげて頂きたいと思い、今回、BRBに寄稿させて頂きました。
県内の新型コロナ累計感染者数は5,211人、累計死者数は79人です。4月からの第1波の際には、本県は4月7日に緊急事態宣言の対象区域に指定され、4月11日に新規感染者42人というピークを迎えました。その後、外出自粛などの効果もあり、5月21日に緊急事態宣言も解除され、6月18日までの33日間、新規感染者ゼロが続きました。その後、6月19日に再度、新規感染者が確認され、7月に入ってから感染拡大が続き、7月31日には新規感染者62人という第2波のピークを迎えました。その後は次第に新規感染者数が減少し、1日あたりの新規感染者数が15人前後で推移していましたが、11月以降、病院や社会福祉施設等でのクラスター発生などにより、11月26日に184人など新規感染者数が大幅に増加しております。直近1週間では1日あたりの新規感染者数が120人以上で推移し、第1波・第2波を超える「感染拡大特別期」となっており、最大限の警戒が必要な状況が続いています。
全国の感染状況をみますと、東京都が圧倒的に多くて累計39,079人(シェア27.9%)、次いで大阪府18,784人(13.4%)、神奈川県11,893人(8.5%)、この3都府県で約5割です。それから愛知県、埼玉県、北海道と続き、ここまでの6都府県で約7割です。それから千葉県、福岡県が続き、兵庫県は全国9位(シェア3.7%)です。また、直近1週間の人口10万人あたりの新規感染者数でみると、トップは北海道(31.28人)、次いで大阪府(27.36人)、東京都(20.36人)、沖縄県(17.00人)、が続いて、兵庫県(15.68人)は5位となっています。これらの状況からすると、兵庫県は東京都や大阪府、北海道ほどではないものの、このところの急激な感染拡大は予断を許さない状況であり、これまで以上に感染拡大防止の徹底を図っていかなければなりません。
兵庫県のコロナ対応については、第1波の際には、県民や事業者への一律的な外出自粛や休業要請といった強い規制を行ったために、県民の社会生活や企業の事業活動に大きな影響を与え、その影響は今も続いています。その反省から、第2波以降への対応にあたっては、「感染拡大防止と社会経済活動の両立」を基本に、感染リスクに着目して、例えば、感染防止対策を行っていないお店の利用は自粛しましょうというようなターゲットを絞った対策に転換しています。また、陽性者を確認次第、濃厚接触者や関係者を早期に確定し、幅広く検査を実施して二次・三次感染を封じ込めることを基本にしております。
医療体制については、県立加古川医療センター、神戸市立医療センター中央市民病院、県立尼崎総合医療センターの公立3病院を中心とした公私立病院ネットワークを構築し、重症病床110床を含む671床の入院病床を確保(11/26時点の入院者442人)しており、さらに100床程度の確保を目指しています。また、宿泊療養施設としてホテル5施設、最大700室を確保(11/26時点の療養者219人)しており、さらに200室程度の増強を図ります。これらにより、兵庫県では「自宅療養者ゼロ」を堅持するとともに、新規感染者130人/日が1ヶ月連続して発生しても対応可能な医療提供体制の整備を図ります。また、インフルエンザとの同時流行に備え、かかりつけ医などの身近な医療機関928か所を指定し、発熱時に適切に相談・受診できる体制を整備しています。また、PCR検査体制についても、保健所を介さずにPCR検査を実施できる地域外来・検査センターを拡充し、1日あたり最大2,900件の検査を実施できる体制です。マスクや防護服などの医療資材についても、医療機関用9か月分、社会福祉施設用4か月分を確保できています。
兵庫県では、これらの対策のほか、学校、社会教育施設、社会福祉施設等での対策、県民・事業者の感染防止対策、事業活動への支援など様々な対策について随時、コロナ対策本部会議を開催して「兵庫県対処方針」としてとりまとめ、公表していますので、県ホームページでご覧ください(兵庫県緊急時用トップページ「新型コロナウイルス感染症に関する情報」)。
兵庫県では、感染拡大を予防する新しい生活様式として「ひょうごスタイル」を推進しています。感染拡大を予防するためのライフスタイルとして、3密の回避や身体的距離の確保、手洗い・手指消毒、マスクの着用、咳エチケットの徹底、体温測定や健康チェックなどに努めるとともに、在宅勤務(テレワーク)やローテーション勤務、時差出勤などのワークスタイルを推進しています。あわせて、自然災害と感染症との複合災害への備えとして、新型コロナに対応した避難所運営ガイドラインを策定し、市町における避難所での感染防止対策にも万全を期しております。
兵庫県は、県民・事業者の皆様に対して感染状況に応じた注意喚起を知事メッセージとして発信しています。直近のメッセージでは、県民の皆様には、①東京、大阪など感染拡大地域への不要不急の往来の自粛、②高齢者や基礎疾患のある方々の不要不急の外出の自粛、③年末に向けてできるだけの不要不急の外出の自粛のほか、④県内外の感染防止策がなされていない感染リスクの高い飲食店等の利用を控えるとともに、⑤飲食店では、「4人以下の単位」ごとでの飲食とし、大声での会話や回し飲みなどを避けること、⑥3密の回避や近距離での会話を避けること、移動中の車やバスの車内でのマスクの着用、⑦多数の人が集まる行事に参加する場合の人との距離の確保・手指消毒、⑧接触確認アプリ「COCOA」の利用などをお願いしております。
また、事業者の皆様には、①業種別ガイドラインに基づく感染防止対策の徹底と感染防止対策宣言ポスターの掲示、②在宅勤務(テレワーク)やTV会議などの推進、③休憩室、喫煙所、更衣室等も含めて職場や寮などにおける3密の回避、④「兵庫県新型コロナ追跡システム」の登録・掲示などをお願いしています。
これらのメッセージは県の「ひょうご防災ネット」スマートフォンアプリでも発信しておりますし、これは豪雨等の災害警戒時にも有用ですので、是非ダウンロードしておいてください。
兵庫県の足元の経済・雇用情勢は、県内GDPや消費支出、有効求人倍率などいずれをとっても非常に厳しい状況が続いております。このような状況の中で、事業継続と感染症対策を両立しながらの経済活動を支援するため、兵庫県では国交付金等を活用し、7回にわたり総額7,600億円の補正予算を編成(12月補正で約12億円追加予定)し、感染防止対策と経済対策に取り組んでいます。
中小企業の資金繰り対策として、県及び政府系金融機関によるコロナ6資金(コロナ対策貸付、無利子資金等)の制度融資を実施しており、既に約45,000件、8,300億円が融資実行されています(12月補正で「家賃等つなぎ融資枠」を追加予定)。また、サーモグラフィやパーテーション、換気設備などの感染防止対策への支援も実施したほか、国の国内投資促進事業費補助金や県の産業立地条例によるサプライチェーンの強化・再構築への支援、BCP(事業継続計画)策定への支援も実施しています。
また、コロナ禍を契機に、都市部から地方への移住やワーケーションなどの動きが高まりつつあります。パソナグループも本社機能の淡路島への移転計画を発表しました。このような都市部から地方への流れが今後さらに加速化することも見据えて、県では、移住・二地域居住・ワーケーションの推進や兵庫情報ハイウェイの増強のほか、ものづくり産業など従来の強みに加え「起業・創業の活性化」による兵庫経済の強化を推進しています。9月にはコワーキング施設「起業プラザひょうご」を三井住友銀行神戸本部ビル内に開設し、今年度中に姫路と尼崎にもエリア拠点を整備します。また、11月6日にはアジア初のUNOPS(国連プロジェクトサービス機関)のGIC(グローバル・イノベーション・センター)も併設してオープンされ、今後、世界中からスタートアップ企業が集積します。このようなポストコロナ社会への新たな動きを兵庫経済の元気回復につなげていくことが期待されます。
私は今回のコロナ禍を通じて、これまで経験したことのない新たな課題に直面し、いろいろなことを学びました。おそらく神戸慶應倶楽部会員の皆様も今回、多くの新しいことを経験し、これまで見えていなかったことを教訓として学ばれたこともあったのではないかと思います。そうした経験と教訓を今後の社会生活や事業展開に確実に生かして、次なる災害や危機事案にしっかりと対応できる力を備えることが重要であり、それが新型コロナに対する「やられたらやり返す 倍返し・千倍返し」につながると確信しています。
また、コロナ禍の中で、家族や友人、上司・同僚・部下、取引先などからのいろいろな支えや協力もあったのではないでしょうか。こうした本当に困った時の支援や協力ほどありがたいものはありませんし、本当の信頼関係を築けるものだと思います。その意味では、まさに「施されたら施し返す 恩返し」というのも大事なことかも知れません。
最後は『半沢直樹』の名言にたどり着いてしまいましたが、このたびはBRBの誌面を借りて、兵庫県のコロナ対策の一端をご紹介させて頂き、ありがとうございました。少しでも皆様のご参考になれば幸いでございます。また、県のコロナ対策や防災・危機管理対策についてご関心やご質問などがあれば、ご遠慮なくご連絡ください。
これからそろそろ冬本番が近づいてまいりますが、この冬はコロナとインフルエンザに特にご注意頂くとともに、皆様の益々のご健勝とご発展を祈念いたします。
浅沼 清之(昭36経)
新型コロナウイルスとの戦いは、緊急事態宣言発令以来、長期的な見通しが展望しにくい段階ですが、あらゆる予定がすべて中止、延期となり、現在は、自宅でステイホーム、新型コロウイルス報道を聴き、自宅内で軽い体操を心掛け、読書、俳句作り、ネット囲碁交流、詩吟・ジャズの発声練習による脳の活性化等に努めている毎日です。
会社(損保ジャパン)のOB会や、中・高・大・卒業生仲間との交流の場も、殆どすべて中止、延期となりました。人と顔を合わせる機会は、週一度の足のリハビリ教室に通って、マスク着用で体操の指導を受ける時間帯程度に限られています。
高齢者は、人との交流が少なくなると、脳が劣化しやすいといわれていますので、外出を控えている分、親しい友人達とできるだけメール・電話等で、交流を大切にするよう心がけることにしています。テレビ報道で、医師の話を聴く機会が多くなりましたが、これまで政治や経済問題に、自分の関心が偏っていたことを反省しています。社会の生活様式が、コロナの影響でどのように変化をしていくのか、様々な関心を持ち続けたいと思っています。
ステイホームを基本にしながら、最近は、自己責任で日本棋院まで囲碁仲間と出掛けたり、ジャズレッスンの指導を受けに出かけたりもしています。月末に、東京から長女夫婦や孫(二人の若者)が来訪予定ですが、若者からの感染リスクも自己責任です。
神戸慶応倶楽部会員の皆様のご健勝を祈念いたします。
城口 隆(昭56経)
"eXp Realty"という会社はアメリカの不動会社でリアルなオフィスを持たず全米で事業を展開してい
る企業です。社員全員がアバターで出社し、バーチャルでミーティングやセミナーなどを開催して情報共有をしています。その親会社のeXp World Holdingsは2018年5月にナスダックに上場していて、VirBERAというサービスで、バーチャルの世界を提供しています。“Remote,But Together”と題して不動産会社だけではなくバーチャルで仕事をしようと提案しています。その会社の株価は、6月頃は20ドル以下だったのに、8月29日時点では40ドルまで上昇しています。
コロナであまりにも暇なので、ネットをサーフィンしていて見つけ、私も早速アバターを作ってオープンキャンパスに参加してみました。流石にまだ参加者は少なく英語だけですのでなかなか活気があるとは言えませんが、可能性は感じます。
ZOOMの様に集まって会議するだけではなく自分でアバターを操作しながらいろんな人と直接話ができます。バーも運動場もありサッカーもできます。音声での会話が基本で集まれば実際の自分の顔出しもできるようです。
以前セカンドライフという同様のサービスがありましたが、不特定で目的が同じでない人が集まっていただけなのであまり話題にはなりませんでしたが、VirBERAでは一つの会社、部署などの既存にあるコミュニティーで参加できるため、三田会など同窓会などにも利用できると思いました。
神戸慶応倶楽部でアバターを作って講師を世界中のどこからでも招聘して例会もできそうです。これならコロナなんて心配なしです。
村田 修一 (昭39商)
週一回はツタヤに足を運び往年の名画を楽しんでいます。『ゴッドファザー』、『誰がために鐘は鳴る』、『カサブランカ』、『かくも長き不在』、『第三の男』は流石サーの称号を授けられたキヤロル・リイードの最高傑作でした。 『サヨリ』は小生の全く縁のない色街の世界のおはなしで大変参考になりました。
近藤 正 (昭39商)
コロナ禍での自粛要請の中、ヒマを持て余していた5月10日(結婚記念日)、ピンクで美しい鉢植えの胡蝶蘭が届きました。
送り主は息子2人と娘の3人からで、メッセージカードには、「祝 金婚いつも ありがとう」とありました。
昭和45年結婚以来、いつの間にか50年 周囲の人たちに助けられて今があることに感謝です。特に家内には「ありがとう」の素直な気持ちです。
コロナ騒動で不安に過ごしている中で、すっかり忘れていた結婚記念日のうれしいひと時でした。
黒川 早苗 (平12商)
毎日殺伐とした生活の中で、唯一の楽しみは、神戸慶應倶楽部や、三田会関連の懇親会だった私の生活が一変し、盃を酌み交わすのは夫のみという日々を過ごしておりますが、皆様いかがお過ごしでしょうか。
夫との話題も既に枯渇したモノトーンの日々に、彩りを与えてくれたものが、Facebookで知った「コロナ支援情報グループ」です。
中でも私が興味を持ったのは、コロナ禍によって、サービス業も勿論ですが、結婚式や催事等の大規模な式典用の花を育てておられた農家の方も、大打撃を受けており、その農家の方から直接花が購入できるグループサイトでした。
まず、カサブランカ(百合の一種)を購入しました。かなり大量なので、実家やご近所にも配りまくりましたが、床にマンガやレゴの散乱する我が家に、カサブランカの上品な香りが、漂うというか、むしろ、充満するぐらい、花が咲き乱れました。
花は、見た目も香りでも癒されます。すっかりカサブランカの虜になった私は、将来、棺桶にはカサブランカを沢山入れてほしいと、親友に伝えています(夫は色んな意味で頼れなさそうなので・・・。)。他にも、ミニ蘭やグズマニアというなんだか男運の悪そうな植物など、色々購入しました。すっかり通販オバサンです。カードの請求が怖いです。
他にも、JAタウンというサイトでは、送料無料の花が充実していて、こちらもおススメです。今、こちらでカーネーション20本を注文して、待っているところです。
機械は止められても、花や農産物の成長は止められず、鶏も卵を産み続けます。
流通ルートが止められてしまい、廃棄処分になっている農産物が沢山ありますので、宜しければ検索して見て下さい。
花のある生活、お勧めします。ご自身に、大切な人に、いかがですか?
鳥巣 慶太 (平12理工)
まずは皆さま、多くのご寄稿ありがとうございました。最後に僕の過ごし方を紹介します。
コロナの折、家で過ごすことが増えたので、家族とネット動画を見たり、友達とネットゲームをしたり、先輩とネット麻雀をしたりと、非常に充実したコロナライフを送っていますw
いずれもインターネットが必要ですが、家にネット環境がある方には、動画サービスのNetflix(ネットフリックス)が超オススメです!!僕は韓国ドラマにドハマリしましたw
特に「愛の不時着」「梨泰院クラス(イテウォンクラス)」「ザ・キング:永遠の君主」、この3作品どれも超オススメです!!「愛の不時着」は韓国と北朝鮮のロミオ&ジュリエット、「梨泰院クラス」はビジネス復讐劇、「ザ・キング」はパラレルワールド系SFです。韓国ドラマはお金をかけていてレベルが非常に高く、上の3つは皆さまに是非見てほしいです。号泣必至ですw北朝鮮の暮らしぶりを見ることもできますw
なお、ネットフリックスは、月額1200円・入会金0・退会金0です。好きな時に入会でき、好きな時に退会できます。非常にお手頃,お手軽ですので、皆さま是非w